アメリカの高級フィットネスクラブEquinox(エクイノックス)の広告キャンペーンの一部イメージが、「アジア人女性を蔑視し、性的対象化している」と批判を浴び、その後取り下げられた。
物議を醸したのは、銀の棒に支えられた頭部だけのアジア人女性の広告写真。女性の口には誰かの指が突っ込まれている。
これは2026年1月からスタートした「Question Everything(すべてを疑え)」という広告キャンペーンで、AIに溢れフェイクだらけの現代社会で、「信じられるのは自分の体だけ」といった趣旨のもので、フェイクとリアルのイメージを対比している。
問題となった「アジア人女性」のイメージは、AIによるフェイクを象徴するための描写の1つと見られる。「フェイク」としては他にも、ポールダンスをするカナダのトルドー前首相や、乳房が3つある女性のビキニ姿、洪水した街に立つリポーターがサメに囲まれている様子などが描かれている。
それに対比する「リアル」は、鍛えられた体をした本物の人間の写真で表現されている。
批判の声
「この人種・性差別的で、気持ち悪い演出は、いい加減終わるべき」
「この手のセックスボットの画像の多くがアジア系女性であることは、ほんとにゾッとする」
「完全に『モノ扱い』。欧米の男性がアジア系女性をこのように見ていると思うと、本当に吐き気がする」
この広告に対し、オンライン掲示板Redditには以前からこうした批判の声が多く寄せられていた。しかし7月下旬になり、アジア人女性を中心に同広告を批判する動画コンテンツが相次いで投稿されると、再び注目が集まった。
動画を投稿した1人である、NY在住のアジア人女性は動画で、ニューヨークのEquinox店舗前に貼られた広告について、「この広告は私を性的なモノ扱いしているように感じる。アジア人女性の頭をモノのように描写し、しかも口には誰かの指が突っ込まれている。一体どういう意味なの?」と不快感を口にした。
女性はその後、広告取り下げを求め店舗スタッフと話すと、すでに上層部にその声は伝えられているが変化がないと言われたという。女性は「私たちアジア人は声を上げなければならない」と述べ、渡されたストアマネージャーの連絡先に連絡すると語った。
この動画が投稿された数日後の動画で、女性は「Equinox」からメッセージを受信したことを報告。該当の広告が取り下げられることが決定したと述べ、「声を上げることには意味がある」と涙ながらに語った。
広告を制作した会社「Angry Gods」はInstagramで謝罪文を投稿した。
「私たちがどのような意図を持っていたにせよ、人工的かつ性的化されたアジア系女性の顔は、『フェイク』の中立的な象徴ではありません。そこには歴史的な背景があり、作品を世に送り出す前にそれに気づくべきでした」と述べ、Equinoxと調整し広告を取り下げ、さらに全米アジア太平洋系アメリカ人女性フォーラムに5000ドル(約80万円)を寄付すると発表した。
一方、SNSなどでEquinoxの公式な声明は確認できないが、広報担当者はCNNに「意図せぬ影響を与えてしまったことを認識しており、心よりお詫び申し上げます。包括性、相互尊重、そして共感という私たちのコアバリューに基づき、Equinoxのコミュニティを誰もが歓迎される場所とするため、私たちは1週間以上前に、この画像を完全に取り下げることを決定いたしました」と述べている。

4 週間前
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