(CNN) 米海軍のミサイル駆逐艦が先月、南シナ海での通常任務中に電力を失い、猛烈な暑さの中、4日間にわたってトイレや調理設備、エアコンが使えない状態に陥っていたことが分かった。
米海軍第7艦隊はCNNに宛てた声明で、この事態は艦内の技術的な不具合が原因だったと明らかにした。イラン戦争や世界各地での任務による重圧に懸念が高まる米海軍で新たな問題が起きた形だ。
アーレイ・バーク級ミサイル駆逐艦ベンフォールドは先月24日、インド太平洋で通常任務に当たっていた際、「発電機に関わる技術的な故障」が発生したという。
ベンフォールドは、乗組員の健康状態が懸念される空母エイブラハム・リンカーンと交代するため現在中東に向かっている空母ジョージ・ワシントンの打撃群に加わることが多いが、現在もアジアにとどまっているとみられる。
排水量約1万トンの同艦は自力で航行する能力を失ったほか、調理設備やトイレ、エアコンの使用や、飲料水の供給にも影響が出た。
声明によれば、乗組員は忍耐強く落ち着いて事態に対処した。けが人はいない。
停電の原因は調査中だという。この事案を最初に報じた米海軍関連ニュースサイト「USNIニュース」は、南シナ海で発生したとしている。
声明は故障が発生した具体的な場所を明らかにしていないが、気象記録によると、7月下旬の南シナ海の日中の平均気温は32~37度だった。
米海軍退役大佐のカール・シュスター氏は、かつてプエルトリコ近海で駆逐艦に乗艦中、約4時間にわたり電力が使えなくなった経験がある。同氏は「かなり大きなストレスがかかっていたはずだ」と指摘しつつ、「南シナ海での4日間のストレスにプエルトリコ南東沖での4時間のそれは到底及ばないということは断言できる」と付け加えた。
海軍によると、電力を失っている間はミサイル巡洋艦ロバート・スモールズがベンフォールドに調理済みの食事を提供した。日本を母港とするジョージ・ワシントン空母打撃群のほかの艦艇も、ベンフォールドが修理のためフィリピンのスービック湾に曳航(えいこう)されるまでの間、支援を行ったという。
修理は今月8日までに完了し、同艦は任務に復帰した。
海軍当局者がCNNに語ったところによると、ジョージ・ワシントン空母打撃群はリンカーンと交代するため、中東に向かっている。しかし海軍は17日、ベンフォールドもイラン沖へ派遣されたかどうかを明らかにしなかった。
USNIニュースによると、日本の観測者らはベンフォールドが日本に到着したと報告している。
今回の事案は、太平洋軍の駆逐艦が電力を失った事例として2件目。太平洋軍は米西海岸沖からインド西端、および北極から南極までを責任区域としている。
5月には、米海軍のミサイル駆逐艦ヒギンズがインド太平洋で数時間にわたり電力と推進力を失ったと国防当局者が当時CNNに明らかにした。海軍の声明では、電気系統に「技術的な不具合」が発生したとしていた。発生場所は明らかにされなかった。
ベンフォールドやヒギンズのようなアーレイ・バーク級駆逐艦は、米海軍の水上艦隊の主力で、70隻以上が就役している。
全長約152メートル、排水量は約1万トンで、乗組員329~359人を擁する。

3 時間前
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