
この記事の要点
- 新設銀行免許の半数超が仮想通貨関連:OCC公表
- 仮想通貨の銀行参入申請はバイデン前政権の約8倍
仮想通貨の銀行参入、バイデン政権の8倍に
米OCC(通貨監督庁)のジョナサン・グールド長官は2026年8月19日、米ワイオミング州でのブロックチェーン関連シンポジウムで、新設の銀行免許申請の半数超が仮想通貨関連事業を含むと明らかにしました。
トランプ政権の発足後およそ18か月でOCCが受理した申請は40件にのぼり、このうち23件にデジタル資産を扱う事業計画が盛り込まれています。
仮想通貨(暗号資産)関連の申請はバイデン前政権の4年間と比べておよそ8倍に増えており、グールド長官は銀行業への参入を目指す事業者の動きが定着しつつあると述べています。
こうした流れはステーブルコイン分野にも及ぶとして、グールド長官は決済用ステーブルコインを事業計画に組み込む申請が今後さらに一般的になるとの見通しを示しました。
「仮想通貨企業に国法銀行の道」
銀行免許の利点とOCCの制度対応
決済の内製化と規制負担の軽減
仮想通貨事業者は決済や送金などの金融サービスを提供する際、既存の金融機関との提携を必要とするケースが多くあります。
銀行免許を取得すれば、これまで提携先の金融機関を介してきた決済や送金などの業務を、連邦規制の下で自社が直接提供できるようになります。
連邦免許を取得した場合、州ごとに異なるライセンスへの個別対応が減るため、複数の州で事業を展開する際の規制負担も軽減されます。
ステーブルコイン規則を11月までに
銀行免許の申請が増えるなか、OCCは決済用ステーブルコインをめぐる制度づくりも進めており、グールド長官は決済用ステーブルコイン規制「GENIUS(ジーニアス)法」に基づく規則策定の状況について説明しました。
OCCは大統領が法案に署名する前から規則づくりに着手しており、作業を急ぎながら最終規則を11月までにまとめる方針を明らかにしています。
グールド長官は決済用ステーブルコインを「新たな産業の誕生」と表現し、その健全な発展を支えることがOCCの役割になるとの認識を示しました。
門戸を広げても審査基準は維持
OCCはデジタル資産企業に対する姿勢を転換しており、2026年8月には新設の銀行免許の門戸をデジタル資産企業にも広げる方針を打ち出しました。
ただし、新設免許の審査では資本の水準や統治体制、リスク管理などが厳しく確認され、申請から承認までに数年を要する案件も多いとされています。
グールド長官も、デジタル資産分野の技術革新を後押しする一方で、監督当局として銀行制度の健全性を守る責任は変わらないと述べています。
「銀行排除問題」を米最高裁で追及
銀行・会計基準でも進む仮想通貨対応
仮想通貨を金融システムに取り込む動きは銀行免許やステーブルコイン規制に限らず、米FASB(財務会計基準審議会)はステーブルコインを条件付きで現金同等物に分類できる会計基準案を公表しました。
既存の金融機関でも仮想通貨を扱う動きがみられ、シティグループは年内にビットコインの保管サービスを始める方針を示すなど、銀行側でもデジタル資産関連サービスへの参入が具体化しています。
こうした既存金融側の動きが進む一方、OCCはGENIUS法に基づく最終規則を11月までにまとめるとともに、デジタル資産企業による新設銀行免許の申請についても審査を進める方針です。
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Source:OCC発表
サムネイル:Shutterstockのライセンス許諾により使用

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