米当局者、イラン合意の文言重視せず 「非公式な約束」が反映されていないと主張

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(CNN) 複数の米当局者がCNNに明かしたところによると、米国の交渉担当者はイランとの合意文書の早期公表に向けて動く一方、具体的な文言については重視しない姿勢を示している。

当局者によれば、合意文書は「極めて曖昧(あいまい)」で、その目的は主に、今後予定される高度に技術的な対面協議に適した環境を整えることにある。イランが国民に対して合意を政治的に売り込めるようにすることが今回の枠組みの狙いだとも付け加えた。

当局者はさらに、覚書の文言には、イランが米国に対して非公式に約束した重要事項が反映されていないと説明。こうした非公式の約束があったからこそ、米国は取り決めに署名する確信を持てたと主張した。バンス副大統領が15日にCNNに明らかにしたところでは、覚書の長さは1ページ半。

当局者の1人は「覚書の文言に過度の意味を読み取るべきではない」と述べ、今回の合意を「政治的な文書」と評した。

この当局者は「実際の文書よりも重要なのは相互理解だ。だからこそそれを実現し、全ての事柄について話し合う環境を整えることが重要になる。というのも、この文書に書かれているのは基本的に、制裁を解除することと核問題で合意を交わすこと、資金凍結を解除することだからだ」「ただし、制裁の解除は進捗(しんちょく)状況に基づいて行う。資金凍結の解除については、実施の仕組みについて合意した時点で行う方針だ」としている。

当局者はさらに、大統領の交渉チームは「(イランが)国内政治上、言う必要があることを言えるように文言を考案した」と付け加えた。

ただ、こうした力学が米国内でトランプ政権への深刻な反発を招く危険性もある。当局者はここ数カ月、明確な終結の見通しがないままガソリン価格高騰を招いている不人気な戦争に終止符を打つべく、イランとの合意実現に取り組んできた。保守派のタカ派からは既に、トランプ大統領や政権が「戦争終結」の名の下に譲歩しすぎたのではないかとの疑念から、合意の枠組みを開示するよう求める声が上がっている。

トランプ氏らは米国が濃縮ウランの破壊を監督すると主張してきたが、文書に目を通した関係者によると、合意文書にはイランが濃縮ウランの備蓄に関してどのような約束をしたか、具体的な詳細は記載されていない。その代わり、イランは「核兵器を絶対に製造しないと改めて表明する」との旨が大まかに記されているという。イランはオバマ政権との2015年の核合意でも同様の約束をした。

ただ、複数の米当局者によれば、イラン側はトランプ政権の求める譲歩案を提示する意向を「非公式ルートで」米国に伝えてきているという。その中には、米国が国際原子力機関(IAEA)と協調して現地での濃縮物質の廃棄に関与する案も含まれる。当局者によると、こうした譲歩について文書では明記されていない。

これとは対照的に、イランが約束を履行した場合に期待できる経済支援については、将来的に3000億ドル規模の開発基金を利用できる権利を含め、文書にある程度詳しく記載されているという。トランプ氏とバンス氏はいずれも、基金が米ドルで賄われることはないと明言している。

イラン資産の凍結解除については、それほど明確になっていない。文書では今後の交渉で進展があった場合に凍結が解除され、「完全に利用可能」になると述べているだけで、具体的なタイムラインは明記されていない。

合意文書ではまた、覚書への署名が行われ次第、イランは石油や石油化学製品を販売できるようになる点、イランが販売から経済的利益を得られるよう、米国が制裁の適用免除を発行する点も明記されている。

米国は合意文書を公表していないものの、事情に詳しい関係者によると、フランスで今週開催中の主要7カ国首脳会議(G7サミット)に集まったG7当局者の間では、文書の写しが回覧されているという。アルプスのリゾート地エビアン・レ・バンで開催されている今回のG7では、各国首脳がトランプ氏に対し、特定のポイントについて明確に説明するよう求めている。

合意文書を巡る秘密主義はトランプ氏の支持者の一部からも反発を招いており、署名済みの枠組みをなぜ非公表のままにするのかという疑問の声が上がっている。バンス氏は表向き、米国は合意内容を公表したい考えだとしつつも、そこには「外交手続き」が絡んでおり、イランや仲介国から「公表」の「順序を調整」するよう求められていると説明している。 

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