米CFTC、既存の仮想通貨無期限先物の転換を容認|満期撤廃が可能に

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この記事の要点

  • CFTC、既存仮想通貨先物の無期限先物への転換を容認
  • 建玉保有者の保護条件を設定、効力は6月30日まで

CFTC不干渉通知、仮想通貨先物の満期撤廃へ

CFTC(米商品先物取引委員会)の市場監視部門は2026年6月12日、既存の「無期限型」デジタルコモディティ(デジタル商品)先物の真の無期限先物への転換を認めるノーアクションレター(規制上の不干渉通知)を発行しました。

通知では、DCM(指定契約市場)が顧客保護や手続きに関する一定の条件を満たすことを前提に、既存契約の満期日を撤廃し、真の無期限先物へ移行することを認めています。

背景には、米国市場で2026年5月29日にビットコイン(BTC)を対象とする無期限先物契約が初めて承認された動きがあり、今回の措置によって既存の上場商品も真の無期限先物へ移行できるようになりました。

一方で通知の効力は2026年6月30日までとされており、転換にあたっては建玉(未決済の持ち高)を保有する利用者の保護を目的とした複数の条件が設けられています。

無期限先物転換の条件、建玉保有者の保護を重視

最長25年の「無期限型」契約、転換対象に

今回のノーアクションレターは、Bitnomial(ビットノミアル)とCoinbase Derivatives(コインベース・デリバティブズ)の2社が2026年6月12日付で提出した要請を受けて発行されました。

無期限先物はこれまで主に米国外で発展してきた経緯があり、両社は同種の契約を米国市場へ導入するため、最長25年の満期日を設定した「無期限型」契約を上場してきたとレターは説明しています。

両社は要請文書のなかで、これらの契約が満期日の有無を除き、現物価格との連動を保つファンディングレート(定期的な調整金利)の仕組みを含めて、真の無期限先物と同じ設計を採用しているとしています。

こうしたなかCFTCは2026年5月29日、現物市場の取引が厚いビットコインなどのデジタルコモディティを参照する無期限先物の上場について、商品取引所法に違反しないとする命令を公表しました。

今回の通知はこの命令を踏まえたものであり、既存の上場契約についても満期日を撤廃し、真の無期限先物へ移行する枠組みが示されています。

CFTCが示した4つの顧客保護条件

転換を実施するDCMに対し、レターは顧客保護と手続きに関する条件の充足を求めており、CFTCは主な条件として以下の4項目を示しました。

条件 内容
意見聴取 建玉を保有する市場参加者からフィードバックを募る
事前告知 事前に告知を行い、ポジションを解消する機会を提供する
リスク開示 適切なリスク開示を実施する
契約条件の維持 満期日以外の重要な契約条件を変更しない

いずれの条件も、既存の建玉を保有する利用者が転換前に十分な情報を得たうえで判断できる環境を確保することを目的としており、レターはこれらを不干渉の前提条件としています。

不干渉通知の効力は6月30日まで

こうした顧客保護の条件に加え、DCMにはCFTC規則40.5または40.6に基づく契約変更の届出と、すべての条件への適合を証明する宣誓書の提出も求められています。

ノーアクションレターの効力は2026年6月30日までとされており、不干渉の取り扱いを前提に転換を進める場合は、この日までに必要な手続きを完了する必要があります。

今回の対応は委員会による規則改正ではなく、市場監視部門が執行措置を勧告しないとの判断を示す通知にあたるため、無期限先物に関する規制の枠組み自体に変更はないとされています。

CFTC・SEC、仮想通貨規制を複数領域で並行整備

こうしたデリバティブ分野での対応に加えて、CFTCは予測市場のイベント契約についても、90日間の審査プロセスを盛り込んだ規則案を公表しました。

SEC(米証券取引委員会)も、2026〜2030年度の戦略計画案でデジタル資産を独立した目標に据え、ステーキングなどを適切な監督の下に置く方針を掲げています。

立法面では、仮想通貨(暗号資産)企業・団体200社超が連名で、市場構造を定める「CLARITY(クラリティ)法案」の早期採決を求める書簡を上院へ送付しました。

デリバティブ規制、証券監督、市場構造の立法整備が並行して進むなか、米国では仮想通貨市場を対象とした制度整備が複数の領域で進められています。

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Source:CFTC発表
サムネイル:Shutterstockのライセンス許諾により使用

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