片山財務相、27年度予算「歳出改革と強い経済・財政の両立目指す」熊本地震の融資引き下げ・個人向け国債にも言及

1 時間前 1

27年度予算、歳出改革と成長投資の両立目指す

片山さつき財務相は8月25日の閣議後会見で、2027年度予算編成に関し、歳出改革を継続しながら強い経済の構築と財政の持続可能性を両立させ、市場の信認を得る考えを示した。

2027年度予算の概算要求については、例年通り9月に数字を発表するとして現段階での具体的な要求額への言及は避けた。

その上で、政府の経済財政運営の指針「骨太の方針2026」に沿い、伸ばすべき歳出と見直すべき歳出を区分して資源配分を行うとともに、租税特別措置や補助金などの点検・見直しを進め、支出の優先順位を洗い直して重点化する方針を強調した。

危機管理投資・成長投資の強化とあわせ、予算編成の過程では、各施策が成長にしっかり貢献するかどうか、また民間投資を誘発する効果があるかどうかを精査していく考えも示した。

「財務省としてはこれから各省としっかり議論を行い、歳出改革努力を継続しながら、責任ある積極財政の下で強い経済の構築と財政の持続可能性を両立、一体的に実現したい」と語り、市場関係者を含む関係者への丁寧な説明を通じて市場からの信認確保に努める考えを示した。

熊本地震の被災事業者向け融資金利を0.9%引き下げ

冒頭では令和8年熊本地震に触れ、熊本県内の複数市町村が中小企業向け特別措置として激甚災害に指定されたことを報告。これを受け、対象地域における日本政策金融公庫の災害復旧貸し付けについて、融資額1000万円を上限に貸付金利を0.9%引き下げることを25日の閣議で決定したと発表。

同公庫はすでに特別相談窓口を設置して災害復旧貸出を行っており、相談件数は600件を超えているという。片山氏は「引き続き震災対応、そして被災された方々の生活となりわいの再建支援に全力で取り組んでいく」と述べた。

個人向け国債の商品性見直しを急ぐ

個人向け国債の税制優遇を巡る質問に対しては、幅広い投資家に国債を保有してもらうため商品性の見直しと新商品の設計を急いでいると説明。

財務省・金融庁は税制改正の要求側にも査定側にも関わる立場にあるとした上で、「貯蓄から投資へ」の流れとの整合性のほか、高額所得者の優遇につながりかねないとの指摘など賛否双方の論点があるとし、関係者と丁寧に議論を進める考えを示した。

米の対イラン制裁とホルムズ海峡情勢に言及

米国の対イラン制裁を巡っては、ベッセント米財務長官が24日、イランを世界経済から孤立させるためデジタル資産や海運など5分野を対象に新たな制裁措置を発動すると発表。イランと取引を続ける国は中国を含めどの国であっても米国の制裁対象になり得るとの考えを示している。ホルムズ海峡ではイラン側が、7月以降再開された米国による港湾封鎖の解除を海峡開放の条件としており、原油輸出は減少が続いているとみられる。

片山氏はこうした情勢を踏まえ、海峡の安全な通航の早期回復と、米イラン間の協議再開、核問題を含めた最終合意の実現が重要との立場をあらためて示した。また、米国の新たな措置はまだ施行されていないとの見方を示し、今後の協議の行方や国際社会への影響を注視していく考えを示した。

記事全体を読む