「正確すぎる」オススメ機能は、エンタメ体験を退屈にすると判明

1 日前 1

「好きなものばかり」が、好きなものを減らしていく

音楽、映画、動画、小説などの楽しみ方は、最初から完全に決まっているわけではありません。

最初はピンとこなかったジャンルでも、何度か触れるうちに聴き方や見方が分かり、だんだん好きになることがあります。

一方で、好きなものでも浴びるように繰り返されると、やがて飽きてしまいます。

研究主任のサムスン・ナイト(Samsun Knight)氏はこの関係を「適度な接触で好感度が高まり、過剰な接触で好感度が下がる逆U字型の曲線」としてモデル化しました。

画像Credit:Generated by OpenAI’s DALL·E,ナゾロジー編集部

問題は、現在の多くの推薦システム(オススメ機能)が、ユーザーの「今の好みの反応」を重視していることです。

たとえば、ある人がなじみのない音楽ジャンルをスキップした場合、アルゴリズムは「このジャンルはその人に合わない」と判断しやすくなります。

しかし実際には、その人はまだそのジャンルの楽しみ方を知らないだけかもしれません。

もし数年かけて触れていれば、将来は大好きになっていた可能性もあります。

ところが、短期的な反応だけを見る推薦システムでは、ユーザーの好みの芽が育つ前に推薦候補から外されてしまうのです。

ナイト氏は、ヒップホップのような音楽ジャンルを一つの例として挙げています。

新しい音楽様式は、登場直後には多くの人にとって耳慣れず、時には不快に感じられることもあります。

しかし時間をかけて接触することで、人々はその魅力を理解し、やがて大きな文化として受け入れていきます。

もし過去に現在ほど強力な推薦アルゴリズムが存在していたなら、初期の低評価によって新しいジャンルが広がる機会を失っていたかもしれません。

記事全体を読む