
2026年5月1日、ニューヨークのワシントン・スクエア・パークで行われたメーデー集会で演説するニューヨーク市長ゾーラン・マムダニ氏。(AP通信/岩村由紀撮影)
By Susan Ferrechio – The Washington Times – Friday, August 28, 2026
米国の社会主義運動の指導者らは、家賃不払い運動を呼び掛け、資本主義を非難し、富裕層をやり玉に挙げている。ところがこれらの主張が発信されているのは、プライベートビーチクラブや高級車、100万ドル級の住宅からだ。
チョコレート事業を相続した資産家で、政治団体「米民主社会主義者(DSA)」の有力メンバーであるグレース・ライアン氏(25)は最近、DSAの理念を掲げながら、労働者階級とは程遠い、はるかに恵まれた生活を撮影した写真を投稿したことから、SNSで批判を浴びた。
ニューヨーク大学を卒業したライアン氏は、ニューヨーク市第10選挙区で行われた社会主義者ブラッド・ランダー氏の民主党予備選での勝利に向け、選挙運動の組織担当者として活動した。SNSでは、ニューヨーク州モントークのビーチクラブを訪れたことを投稿したほか、家族所有の湖畔の別荘でくつろぐ姿を写した写真を公開した。
写真の1枚では、400ドルのラルフローレンのセーターを着て高級ポンツーンボートに座っている。別の写真では、ゼネラル・モーターズ(GM)傘下GMCの高級電動SUV(スポーツ用多目的車)「ハマーEV」の隣で、黒いラブラドールレトリバーのミックス犬を抱いている。
これに対し、「マリー・アントワネットの再来」と皮肉る投稿もあった。
ライアン氏は自身を「ルル・レーニン」と称している。DSA幹部には、ニューヨーク市の極めて高い生活費の中でも暮らしていけるだけの資産を持つ家庭の出身者が多くいるが、ライアン氏もそのうちの一人だ。
元DSAメンバーのジェイク・アルトマン氏は「以前からそうだが、この組織はかなり裕福で、多くのメンバーが専門職・管理職層の出身だ。有力指導者の多くは明らかに裕福な家庭の出身で、エリート校に通っている。この点では、1960~70年代の急進的な学生運動のグループによく似ている。彼らは、自分たちの思想が仲間から支持され、肯定される特権的な世界に暮らしている」と指摘する。
アルトマン氏は先月、米紙フリープレスへの寄稿で、社会主義者の多くが「資本主義から革命によって世界が解放されると本気で信じながら、おしゃれなコーヒーショップを楽しんでいる」と警告した。
その中心にいるのが、ニューヨークのゾーラン・マムダニ市長だ。DSAのスター的存在である同氏もまた、恵まれた家庭で育った。南アフリカとつながりを持つ家族とともにウガンダで裕福な生活を送り、その後ニューヨーク市に移住。名門の私立バンク・ストリート・スクールに通った。当時、父親はコロンビア大学教授、母親はハリウッド映画の制作者・監督だった。
ニューヨーク市DSAの共同議長、グスタボ・ゴルディロ氏は、ブルックリン区ベッドフォード・スタイベサント地区にある約220平方メートル、150万ドルのテラスハウスに住んでいる。この住宅は、AT&Tなど大手企業を顧客として会社を築き上げた技術者である裕福な両親が、同氏と兄弟のために購入したものだ。
ライアン氏と同様、ゴルディロ氏もDSAでの活動以外に仕事をしているようには見えない。X(旧ツイッター)のアカウント名は「@uniongustavo」で、これは、国際電気工組合(IBEW)の電気工見習い教室に参加していたことにちなむ。
IBEWによると、ゴルディロ氏は教室に出席せず、授業料の支払いも遅れたため、登録を取り消された。
ニューヨーク市で台頭するもう一人の社会主義者、トレーシー・ローゼンタール氏は、4度のグラミー賞受賞歴を持つ音楽プロデューサー、スティーブン・ローゼンタール氏の娘だ。同氏のマンハッタンのスタジオでは、デヴィッド・ボウイ、フー・ファイターズ、ソニック・ユース、コールドプレイなど著名アーティストが楽曲を録音した。
トレーシー氏は父親とともにグラミー賞授賞式のレッドカーペットを歩いたこともある。ベッドフォード・スタイベサントで数年前から、自宅アパートの住民による家賃不払い運動を主導している。アパートでゴキブリが見つかり、家賃が限度額を超えていたというのがその理由だ。
「家賃を廃止せよ」の著者でもあるトレーシー氏は、マムダニ氏の非公式な家賃問題の助言役を務めている。5月には市庁舎のイベントで同氏と並び、「悪質な家主」に責任を取らせるべきだと訴えた。
トレーシー氏は10万ドルを超える滞納家賃を抱えており、差し押さえによって建物を取得したUSバンクに訴えられている。同行はトレーシー氏ら家賃滞納の住民を不法占拠と非難している。
マムダニ氏が民主党予備選で電撃的な勝利をした夜、トレーシー氏は現在非公開となっているXのアカウントに「アメリカなんてくそくらえ、ニューヨークよ永遠なれ!!!!」と投稿した。
社会主義・マルクス主義系インフルエンサーのハサン・パイカー氏も、裕福なトルコ系家庭の出身で、推定資産は800万~1000万ドルに上る。ウェストハリウッドの270万ドルの住宅に住み、ポルシェを運転しながら、ネットで資本主義を非難し、白人中間層を貧困に追い込むという仲間の社会主義者たちの目標を熱烈に支持している。
パイカー氏は衛星テレビ局アルジャジーラで自身の裕福な生活について弁明し、今は収入源となっている人気のライブ配信で広告を流していないと語った。
パイカー氏は自らを「階級の裏切り者」と称し、できるだけ多くの人を助けるために、資本主義に代わる「選択肢を提示できる」と主張している。「資本主義を擁護する貧しい少年より、金持ちの社会主義者でいたい」とも語った。
ブルックリンの家賃規制対象住宅に住むライアン氏も、自らの裕福な境遇を弁護している。
同氏は先週、SNSに「恵まれた家庭の出身で進歩主義者だと、みんな私をたたこうとしている。でも、ノブレス・オブリージュ(身分の高い者には社会的責任があるという考え)を聞いたことがないの? 私には、自分が持つ優位性を苦しんでいる人たちを助けるために使う道徳的義務があるのよ」と投稿した。

50 分前
1





English (US) ·
Japanese (JP) ·