映画「未知との遭遇」で有名になった「デビルズタワー」、UFOと遭遇できる?

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ワイオミング州デビルズタワー(CNN) 神秘的な形をした巨岩と、そのふもとに広がる牧草地。米ワイオミング州のデビルズタワー国定公園は50年前、スピルバーグ監督の映画「未知との遭遇」(1977年)のロケ地として一躍有名になった。

デビルズタワーはワイオミングの平原にそびえる、巨大な切り株のような岩の塔だ。その高さは約264メートルに及ぶ。

「未知との遭遇」の中で「約12分間の映像が1976年にこの地で撮影された」と語るのは、国定公園の解説員を務めるブライアン・コールさんだ。映画は世界興行収入が3億ドル(約480億円)を超える大ヒットとなった。

コールさんによれば、映画公開後、ここを訪れる旅行者も約15万3000人から27万人に急増した。「映画のおかげで、この場所がまさに地図に載った。今でも『未知との遭遇』を見たからと訪れる人が絶えない」

宇宙人の足跡をたどる旅

不思議な形をした岩の塔は、それ自体が目を引く。

シカゴ在住のマット・イングラムさんと妻キンバリーさんは、米西部をめぐるドライブ旅行の途中でここに立ち寄り、自然歩道を歩いていた。

1970年生まれのイングラムさんは、「未知との遭遇」でデビルズタワーのことを知った。「あの映画を見て、すごいと思ったのを覚えている」と話す。

「未知との遭遇」で中西部出身のロイ・ニアリーを演じたリチャード・ドレイファス/Everett Collection
「未知との遭遇」で中西部出身のロイ・ニアリーを演じたリチャード・ドレイファス/Everett Collection

来月12日には、スピルバーグ監督の最新作「ディスクロージャー・デイ」が北米で公開される。出演者らの話によると、最新作は「未知との遭遇」で残った疑問の一部に答えているようだ。インターネット上では、「未知との遭遇」の続編ではないかという臆測も飛び交っている。

先月、妻とともにデビルズタワーを訪れたケビン・トーマスさんの脳裏にも、数十年前に見た「未知との遭遇」があった。ただし、ここが目的地というわけではなく、アラスカ州からミシガン州の自宅までのドライブで立ち寄った名所のひとつだという。

映画で知名度が上がったとはいえ、デビルズタワーはその何十年も前から観光地のひとつだった。1906年にルーズベルト大統領(当時)が米国初の国定公園に指定したが、先住民にとっては昔からずっと神聖な場所だ。木々には「祈りの布」「祈りの束」と呼ばれる布切れが結んであり、旅行者は手を触れたり写真を撮ったりしてはいけないことになっている。

デビルズタワーをめぐっては、先住民の間で語り継がれたさまざまな物語がある。岩はもともと、「クマの小屋」と呼ばれていたともいわれる。クロウ族のある伝説によると、岩の表面の溝はクマが2人の女の子をめがけ、岩をよじ登ろうとした時の爪痕(つめあと)だという。

デビルズタワーという呼び名は、先住民の言葉で「クマ」と「悪い神」を意味する語を取り違えた翻訳ミスだったとも考えられる。また米国立公園局によると、探検家のリチャード・アービング・ドッジ米軍大佐が意図的に名称を変えた可能性もある。近年、呼び名を「クマの小屋」に修正してほしいという請願運動も展開されている。

すべてはマグマから始まった

コールさんによると、デビルズタワーは5000万年以上前に形成されたが、地質学的な起源については諸説あり、はっきりとは分かっていない。

ただ、それがマグマだったという点は一致しているという。地上に出たマグマが冷やされて固まり、後に割れ目が発達して、六角形などの幾何学的な柱が並ぶ「柱状節理」ができたとみられる。

デビルズタワーは「響岩(きょうがん)斑岩」という珍しい岩で構成されている。高さ数十メートルに及ぶ、世界最大規模の柱状節理だ。一部の柱は幅が3メートルもある。

ロッククライミングの名所でもあり、毎年約5000人のクライマーが訪れる。1941年には男性がパラシュートで頂上に降り立ったが、下山用のロープが側面に落ちて回収できず、立ち往生してニュースになった。

そこまで勇気が出ないという人には、5本の自然歩道が整備されている。比較的穴場のジョイナー・リッジ・トレイルは約2.4キロの周回ルートで、デビルズタワーやその周りを広々と見渡すことができ、夕日の景色が素晴らしい。

園のゲートを入ったところには、リス科の動物、プレーリードッグが600匹以上生息する巣穴群がある。ベルフーシュ川の近くに広がる約16万平方メートルの区域だ。レストエリアに車を止めて、プレーリードッグが直立したり、地下の巣穴に飛び込んだり、犬のような鳴き声を上げたりする様子を観察できる。

地元に住む州議会議員、オグデン・ドリスキルさんの家族は、岩のふもとで何世代も牧場を経営してきた。

ドリスキルさんは人生の大半をこのふもとで過ごし、デビルズタワーの写真を毎年3000~5000枚撮ってきたという。

「先住民は確かに正しかった。とても神聖で特別な場所だ。訪れて感動しない人は、ほとんど見たことがない」と話す。

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