子どもの身長での気温は大人の+7度⇨サーモグラフィーでも真っ赤に…酷暑日は50日以上にも?熱中症予防で「子ども用日傘」にも注目

1 ヶ月前 14

連日、猛暑が続いている。「身長差により感じる温度の違い」について考えたことがあるだろうか。その「差」は、想像を超える大きさだ。

サントリービバレッジ&フードによると、真夏のアスファルトからの照り返しなどの影響で、子どもの身長で感じる「気温」は、大人と比較して+7℃程度になる。

熱中症の危険度が高まるため、さらなる対策が必要だ。

子どもたちが直面する「+7度」の暑熱環境

表面温度計測結果(赤外線サーモグラフィーにて計測)。子どもの高さで計測した温度は、大人と比較して+7℃程度に。
表面温度計測結果(赤外線サーモグラフィーにて計測)。子どもの高さで計測した温度は、大人と比較して+7℃程度に。

サントリービバレッジ&フード

サントリービバレッジ&フードは「GREEN DA・KA・RA」ブランドの熱中症対策啓発活動の一環で2023年から、子どもの身長で感じる暑熱環境についてウェザーマップと共同検証実験を行うなど、啓発活動を続けている。

両社が同年に実施した検証実験では、高さ170cmの大人と120cmの子どものマネキンを横並びにし、屋外で地面の照り返しによる気温差と表面温度差を、黒球式熱中症指数計と赤外線サーモグラフィーで計測したところ、衝撃の結果が判明した。

それぞれの胸の高さに設置された指数計で、大人のマネキンでは31.1℃だったところ、子どものマネキンでは38.2℃と表示され、その気温差は7℃となった。

サーモグラフィーによる表面温度計測では、大人は首から腰のあたりまで青~黄色のグラデーションで、下半身から赤く表示されるのに対し、子どもの高さでは首から下はすべて赤く表示されていることが分かる。

こども気温での「酷暑日」は50日以上に?

サントリービバレッジ&フードは、子ども特有の暑熱環境を「こども気温」と呼び、熱中症対策を呼びかける活動を3年以上にわたり続けている。

気象学上の「気温」の計測方法とは異なるが、子ども特有の暑熱環境を啓発するという目的のために「こども気温」と表現し、啓発活動をしているという。

気候変動の影響などで、日本でも年々、真夏の暑さは厳しさを増している。

近年の記録的な猛暑を受けて気象庁は2026年4月、最高気温が40℃以上になる日を「酷暑日」と呼ぶことを決定。

子ども気温では、その酷暑日も、大人にとっての酷暑日より大幅に日数が多くなる。

「こども気温」換算での猛暑日と酷暑日
「こども気温」換算での猛暑日と酷暑日

サントリービバレッジ&フード

2025年の5~9月の「こども気温」換算での酷暑日(最高気温33℃以上、日照時間5時間超)は、なんと50日以上もあったという計算になるという。

今年も既に連日の猛暑で、子どもなどが熱中症で搬送されるケースが相次いでいる。

特に小学生の下校時間である午後1時~3時頃は、「1日で最も気温が高く照り返しも強い、熱中症による救急搬送者数のピーク時間帯」。重いランドセルを背負いながらの猛暑の中の徒歩移動は、熱中症の危険性が高まる。

小学校で、熱中症対策を教える特別授業

熱中症予防には、こまめな水分・塩分補給や、日傘・帽子の使用などが重要だ。

同社は熱中症啓発活動の一環で、各地のレジャー施設で親子おそろいで使える日傘を貸し出し・配布したり、小学校で日傘の使い方や水分補給について教えたりする取り組みを続けている。

日傘の使用や水分補給による熱中症対策について教える「こども気温 教室」
日傘の使用や水分補給による熱中症対策について教える「こども気温 教室」

サントリービバレッジ&フード

日傘の使用は、「持ち歩ける日陰」として環境省も推進する熱中症対策だ。近年は、男性の日傘使用も広がっているが、子どもの使用はまだあまり進んでいない。 

サントリービバレッジ&フードが2026年2〜3月に、4歳~小学3年生の子どもを持つ親を対象にオンラインで行った調査では、79.8%が「日傘は子どもの熱中症対策に有効だと思う」と回答していたが、「子どもに日傘を持たせている」と回答した人は19.3%にとどまっていた。

暑さが本格化する前の7月上旬、サントリービバレッジ&フードは子ども日傘を展開する傘メーカー「小川」や、「子どもも使える冷(ひや)タオル」を展開する花王のスキンケアブランド「ビオレ」と連携し、都内複数の小学校で「こども気温 教室」を開催した。

対象は、初めて「猛暑の通学」を経験する小学1年生。夏の通学や夏休み中の熱中症対策について分かりやすく学び、子ども用日傘や「GREEN DA・KA・RA」、「冷タオル」を配布した。

子どもの日傘使用にも注目

「こども気温 教室」で日傘の使い方を学ぶ様子
「こども気温 教室」で日傘の使い方を学ぶ様子

サントリービバレッジ&フード

前出の調査では、子どもの日傘使用について「子どもに日傘を持たせる発想がなかった(69.8%)」という声に加え、「安全面での不安(64.0%)」という保護者の声も多かった。

そのため、教室では「まわりを見て、ぶつからないように開く」「前が見えるように持つ」「日傘をさしているときは友だちと少し離れる」といった安全な使い方も伝えた。

教室の開催で連携した傘メーカー「小川」は、2018年の記録的な猛暑をきっかけに子ども用の日傘の開発に着手し、翌年「子ども日傘」を発売。

遮熱効果生地を使用のほか、小さな子どもでも安全に使えるよう、深くさしても前方の視界が確保できる「透明窓」や、指を挟んで怪我をしない「安全カバー」、先端(石突き)や露先も丸く成型するなどの工夫も凝らしている。

今夏も厳しい暑さが予想されている中、子どもの日傘使用や、子ども用日傘にも注目が集まっている。 

記事全体を読む