堤真一主演ドラマ『GIFT』に「話が取っ散らかってない?」の声が上がるワケ。圭二郎は一転、真っ直ぐ告白?

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5月24日に第7話が放送された堤真一主演の日曜劇場『GIFT』(TBS系)。今回は素直に感動したという感想がネット上で多く届けられている一方、「話が取っ散らかってない?」「いろいろブレてる」といった厳しい声も聞こえている。

とはいえ、複数の「父と子」の葛藤を軸に進むエピソードそれぞれは論理的で筋が通っており、描かれる悩みは普遍的で尊いものだと個人的には思えた。まとめていこう。

※以下、『GIFT』第7話の内容に触れています。

「本物じゃなくてもいい」――伍鉄の宇宙の哲学が昊を変えた

第7話では冒頭でのセリフが、今回描かれる複数の父と子の物語を端的に示していたと言えるだろう。

そのセリフというのが、ミドルポインターの中山好太郎(八村倫太郎)が結婚式で告げた「僕にとって、家族って正直、うまくいかなかった言葉でした」「逃げずにたくさん話して、家族を作っていこうと思います」。特に、ブレイズブルズのコーチであり宇宙物理学者の伍鉄文人(堤真一)と、その息子であり作曲家のマネージャー・坂本昊(玉森裕太)の関係は、第6話よりもさらに前進している。

昊が自身を「ニセモノ」と言い放ったのは、「曲を作っても、全部誰かの模倣に思える」ことが理由だと伍鉄に告白。さらに、第5話のラストでの試合を見て「誰のものでもない、自分だけの音が聞こえた」ものの「それっきり」で、「才能がないことは自分でもよくわかっている」とも告げていた。

対して伍鉄は、「父親って何をすればいいのやら」とつぶやき、「親と子の答えを出す式なんてない」と自覚して葛藤していたものの、自分が得意とする宇宙物理学に関する「哲学」が、本人が意図しないところで、昊にプラスの効果をもたらすのだ。

例えば、伍鉄は「変化の頂点(十五夜)にもっとも近い月」である小望月(こもちづき)を見ながら、「月に完成はなく、常に変化している」などと、まるで「絶え間ない変化」そのものを肯定しているかのような言葉を告げていた。

さらに伍鉄は、昊が生まれる前に母・広江(山口智子)に渡していた月の石は「本物なら個人で所有できない」ことを告げるも、祖母の光子(梅沢昌代)から「力をくれるお守り」などとして渡されたことで本当にお守りになり、「本物かどうかなんて、どうでもいいんです」とも言っていた。

加えて、伍鉄が「宇宙っていうのは、コツコツコツコツ考えて、ようやく辿り着いた答えが、ある日突然、全部ひっくり返ったりするんです。それでも探すんです。答えを。何度も何度も何度も何度も何度でも!」と言いつつ「適当というかただ叩いていただけ」はずだったピアノの演奏が、昊からは「今のいい旋律ですね」と言われ、彼が「置いてあるだけ」だったはずのピアノを再び弾き、そして作曲をするきっかけにもなっていた。

常に変わっていく、本物かどうかなんてどうでもいい、答えは何度も何度も探し続ける。それらは伍鉄にとっては、あくまで宇宙物理学における考え方だったのだろう。

だが、昊にとっては、それぞれがどうせ自分(の才能の無さ)は変わらない、作曲が模倣のニセモノだと思っていた。そんな、答えを探せずにいた彼を伍鉄が変えたのだ。また、伍鉄が偶然紡ぎ出した旋律から、昊が(模倣とは呼べないはずの)「自分だけの音」を見つけたように見えるのも感動的だった。

親と子に答えを出す式はないが、「見ていてあげる」というきっかけはある

伍鉄は「親と子に答えを出す式なんてない」と葛藤していたが、「親が見ていてあげる」「子どももまた親を見ていたい」ということが、その問いのヒント、あるいはきっかけではないかとも示されている。

例えば、シャークヘッドのコーチである国見明保(安田顕)は、「子どもも親に全てを話してくれるわけじゃない」「でも、ちゃんと見てあげれば、だんだんわかってきます」と伍鉄に告げていた。

さらに、元エースの宮下涼(山田裕貴)は、キャプテンの立川夏彦(細田善彦)から「家族から置いていかれるのが怖い」などと相談をされた時に、何も言えずにいた。しかし、後に立川が家族に避けられていると勘違いし、家族に対して「どうせ邪魔なんだろ! じゃあ置いてけよ!」とヤケになって声を荒げ、「(父親という立場から)逃げられたらどんなに楽か」とつぶやいた時には、涼はこう言う。

「子どもって見てたいんですよ。背中を。逃げる背中じゃなくて、どんなに遅くても、痛々しくても、歩く親の背中を見てたいんすよ。俺の親父はそれができなかった。でももし、あの時、逃げずに俺の前を歩いてくれてたらって、今でも、ずっと、そう思う」「かっこ悪くても、情けなくても、そういうの、全部見せてあげたらいいんすよ」

思えば、今回の伍鉄と昊の関係の前進、昊の大きな変化も「見てあげていた」からのものだろう。それはヒントまたはきっかけにすぎないかもしれないが、親と子という難しい問題の答えを出すためには大きな一歩になるのかもしれない。

圭二郎は「遠回しの告白」から一転、ストレートに告白?

さらに気になるのは、第6話では記者の霧山人香(有村架純)に対し「ラインのどちらにいるか」という抽象的な表現で「遠回しの告白」をしていたと思えた新エース候補の朝谷圭二郎(本田響矢)が、今回の第7話では一転して「ストレートな告白」をしていたことだ。

冒頭の結婚式に参列した圭二郎は、人香に対し「着てよ、ドレス」「(そりゃ着たいでしょと返されて)仕方ねぇな、じゃあ俺が結婚してやっか!」とあけっぴろげに言ってのけ、これに人香は「圭二郎さぁ、冗談でもそういうこと女子に言わないほうがいいよ」とたしなめる。

その冗談に聞こえる告白に涼も反応していたようだが、立川から振られた「結婚のメリット」という話題について、涼は「ちゃんと伝える」とシンプルに返していて、それは人香からは「わりといいかも」と好評だった。対して圭二郎の「一生愛す」という回答には「中二か」と軽くあしらっており、視聴者に「これは圭二郎よりも涼が優勢か?」と思わせつつも、今後の三角関係のもつれや関係の変化に期待を持たせるやり取りだった。

そんな恋愛模様も楽しめる第7話だったが、ブレイズブルズのチームとしての前進については、涼から「合宿みたいな仕上がりだったらまず無理だ」と言われたこと、シャークヘッドのブラッドリー(澤井一希)との「打倒シャーク」のコツを学んだこと、国見から伍鉄へ「選手も子どもと同じです(見てあげればいい)」という助言があるに留まった。

総じて『GIFT』は親子関係の変化や三角関係の恋愛模様が見どころにはなっているが、それらの悩みに対して問答を繰り返す場面が多い。特に伍鉄と昊の関係は第5話から連続してメインで描かれていたため、王道のスポ根ものとしての熱い展開を期待していた視聴者にとって、今回は特に「脇道に逸れた」印象もあったのかもしれないし、やはり「話が取っ散らかってない?」「いろいろブレてる」という厳しい評価につながっていたのだろう。

だが、続く第8話の次回予告では、涼の「エースになるには、お前は全てが足りない」、圭二郎の「お前だけのチームじゃねぇだろ!」というセリフがあり、2人は人香を取り合うだけでなく、選手としてのぶつかり合いがあることが示唆されていた。しかも、涼は「心臓の病気かもしれない」「俺、なんのために生まれてきたんだろうな」と絶望とも言える言葉も告げていた。こうした場面から、試合の盛り上がりだけでなく、それぞれのさらなる成長にも期待できそうだ。

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