唐王朝はなかった?、中国のネット上の一部で広がる奇妙な主張

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香港(CNN) 中国のインターネット上で何やら奇妙な現象が起きている。少数ながらも声高な一部の人々が、同国の歴史上最も有名な王朝が実際には存在していなかったと主張しているのだ。

618年から907年まで中国を統治した唐王朝は領土を大幅に拡大。国際貿易は活況を呈し、高度な文化が国境を越えて羨望(せんぼう)の的となった。現代の子どもたちは皆、学校で唐王朝について習い、当時の宮廷の陰謀を題材にした歴史ドラマは国営テレビの定番番組となっている。

300年続いたこの王朝が実は虚像だったと主張するのは、米国で南北戦争は起こらなかったと言うようなもの、あるいは英国人にマグナ・カルタ(大憲章)は作り話だと告げるようなものだ。しかしここ数カ月、この主張は中国のインターネットユーザーの間で急速に広まり、実権を握る中国共産党にとって頭痛の種となっている。同党は5000年にわたる激動の中国史について、国民がどのように語るかを統制することに神経を尖らせている。

事の発端は、歴史系インフルエンサーのチャオ・ユー氏が5月に動画の中で不可解な占星術データを用いて唐王朝は存在しなかったと「証明」したことにあるようだ。

この突飛な主張はそれ以降、瞬く間に広まった。後の報道では、唐の都があった西安の観光局に閉鎖を求める電話が殺到する事態も発生。王朝自体が捏造(ねつぞう)だと判明したことがその理由だったという。

「唐王朝は存在しない」というハッシュタグは、中国版X(旧ツイッター)である微博(ウェイボー)で数千万回閲覧されている。

このデマとその拡散の動機を特定するのは難しい。唐王朝は、建国皇帝が中国人口の大多数を占める漢民族出身ではなかったことから、過去に中国のナショナリストから批判されてきた。チャオ氏の主張の根拠は、後継の宋王朝が従来考えられていたよりもはるかに早く始まったため、唐王朝は存在しなかったという点にある。宋王朝は漢民族が建国した王朝だった。

「これは全くのナンセンスだ」と、ハーバード大学で中国について研究するウィリアム・カービー教授は述べ、歴史には事実があり、「唐王朝は間違いなくその一つだ」と付け加えた。

「唐王朝は単なる中国の王朝ではなく、内陸アジアの王朝でもあった」(カービー氏)

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