1億年前の琥珀から見つかった「4本枝」の奇妙な触角
今回研究されたのは、ミャンマー北部カチン州の琥珀に閉じ込められていた雄の甲虫です。
この琥珀は白亜紀中頃のもので、昆虫が生きていたのは今からおよそ1億年前とみられています。
研究チームは、この甲虫を新属新種と判断し、Icaroramus perisiと命名しました。
標本の体長は約11.2ミリです。
体の特徴を詳しく調べたところ、ホタルなどを含む甲虫のグループに属し、その中でも現在は絶滅しているCretophengodidaeという科に暫定的に分類されました。
ただし研究チームは、系統関係にはまだ不確実な部分があり、この分類については慎重に考える必要があるとしています。
そして、この昆虫を特別な存在にしているのが頭部から伸びた触角です。
Icaroramusの触角は全部で12の節からできており、第4節から第11節では、それぞれの節から4本もの枝が伸びていました。
しかも、単に同じ形の枝が4本並んでいるわけではありません。
節の根元から伸びる1対は長く、先端がやや広がっており、比較的粗い毛に覆われています。
一方、節の中ほどから伸びるもう1対は短く細いうえ、より細かな毛を備えていました。
一般に、枝分かれした触角を持つ甲虫でも、1つの節から伸びる枝は1本、あるいは1対です。
ところがIcaroramusでは、形の異なる2対の枝が同じ節から伸びています。
研究者らはこの構造を「quadriheteroramose(1つの節から4本の異なる形態の枝が伸びる構造を意味する表現)」と呼んでおり、同じ構造は現生種と化石種を含め、これまで知られている甲虫では確認されていません。
では、この昆虫はこの異様に複雑な触角を何に使っていたのでしょうか。






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