伝説の木村拓哉ビンタ回は見られる?『古畑任三郎』Netflix配信開始、注目の“名対決”7選

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ドラマ「警部補 古畑任三郎」が動画配信サービスNetflixで配信開始されるとSNSで話題になっている。

古畑VS犯人、今見たい名対決7選

「古畑任三郎」シリーズとは、故・田村正和さん主演、三谷幸喜さん脚本、フジテレビ系列放送のミステリードラマ。はじめに犯行シーンがあり、視聴者は真犯人と犯行過程がわかった上で、推理が展開される“倒叙(とうじょ)形式”を特徴としている。

田村さん演じる警部補・古畑が、その推理力で犯人のミスを指摘したり、トリックを仕掛け犯人が墓穴を掘ったり、さまざまな手腕で自白に追い込む。毎回、犯人役はゲストの俳優・芸人をはじめとする著名人が演じ、古畑との対決が見どころだ。

1994年に放送されると人気を博し、1996年に第2シーズン、1999年に第3シーズン、2006年にファイナル(3回)とロングシリーズとなり、その間不定期にスペシャルも放送された。

その全ての中から見るべき“名対決”7つをエンタメライターの田幸和歌子さんに選んでもらった。今回Netflixで配信されるのは、現時点では1994年放送の第1シリーズとみられる。第2シリーズ以降やスペシャル回の配信は不明だが、本稿では選出の対象を、シリーズ全ての回とした。(以下、田幸さんの寄稿。敬称略、カッコ内の回数は通算回数、日付は初放送日) 

第1回「死者からの伝言」(犯人役・中森明菜/1994年4月13日)

記念すべきシリーズ第1回。少女コミック作家・小石川ちなみ役の中森明菜が、別荘の金庫室に編集者を閉じ込めて窒息死させる。

三谷幸喜は中森の大ファンで、彼女のためだけに「ちなみは無罪となりアトランタで結婚生活を送る」という特別な後日談を作り、シリーズ随所で言及される名物キャラクターに育てた。

2024年のBuzzFeed Japan読者投票で2位に2.5倍以上の差をつけて圧倒的1位を獲得した、ファンが選ぶシリーズ最高傑作とも言えます。

第11回「さよなら、DJ」(犯人役・桃井かおり/1994年6月22日)

ラジオDJ・中浦たか子が生放送中に「赤い洗面器の男」の小噺(こばなし)を語り、オチにたどり着けないまま番組が終わる――シリーズを通底する伝説的小噺の初出回。

30年以上経った今もオチが明かされない”未解決の遊戯”は、本作が単なる倒叙ミステリーを超えた文学的仕掛けに満ちていることを示す象徴です。

中浦は三谷脚本の映画『ラヂオの時間』のDJと同一人物という設定で、三谷ワールド全体への入り口でもあります。

第17回(第2シーズン第4話)「赤か、青か」(犯人役・木村拓哉/1996年1月31日)

SMAP絶頂期で注目を集めていた当時23歳の木村拓哉が、観覧車に時限爆弾を仕掛ける電子工学研究助手を演じたシーズン2屈指の話題作。

爆弾の「赤か青か」という古典的サスペンスに倒叙ミステリーを重ねた野心作で、田村正和が木村をバックハンドでビンタするシーンも語り草。

FOD等の配信では長年欠番扱いで、2024年30周年企画で地上波再放送+TVer/FOD期間限定配信が実現したものの再びアクセス困難に。Netflix配信に含まれるか自体が最大の注目点です。

第24回スペシャル「しばしのお別れ」(犯人役・山口智子/1996年3月27日)

シリーズ最高視聴率34.4%を記録した、文字通りNo.1の伝説回。山口智子演じるフラワーアレンジメント教室経営の華道家・二葉鳳翆が、家元(長内美那子)を発表会で大胆に殺害する90分スペシャル。

山口が劇中で踊るフラメンコは三谷の当て書きで、山口本人の特技。同じシーズンでクイズ王回の犯人を演じた唐沢寿明とは前年に結婚したばかりで、ファンの間では「殺人夫婦」と呼ばれる遊びも生まれました。

古畑のものまねが全国的に流行し、ドラマがイベント化したシリーズの社会的ピークを象徴する一本です。

本間勇輔 『警部補 古畑任三郎 サウンドトラック Vol.2』ポニーキャニオン
本間勇輔 『警部補 古畑任三郎 サウンドトラック Vol.2』ポニーキャニオン

本間勇輔 ポニーキャニオン

第26回スペシャル「古畑任三郎 VS SMAP」(犯人役・SMAP/1999年1月3日)

SMAPメンバー5人全員が本人役で容疑者として登場。サブタイトルに現役グループ名を入れ、現役アイドルが本人役で犯人を演じる初の試みに満ちた特別編。

平均視聴率32.3%・瞬間最高38.0%でシリーズ歴代2位。

2024年30周年再放送企画でも本編は再放送されず、第3シーズン最終話「最後の事件・後編」(同年6月18日再放送)冒頭の歴代犯人パネルでSMAPメンバーの顔だけ黒く塗りつぶされて批判殺到、同年9月8日に中居正広が三谷幸喜本人を前に「古畑の黒塗りの件、なんかすみませんでした」と謝罪して再び話題に。

中居は2025年1月に芸能界を引退。放送から四半世紀以上経った今も注目される異色作です。

第28回(第3シーズン第1話)「若旦那の犯罪」(犯人役・市川染五郎<当時>/1999年4月13日)

歌舞伎の御曹司・市川染五郎(七代目、現・十代目松本幸四郎)が落語家・気楽家雅楽を演じた第3シーズン開幕作。

兄弟子(モロ師岡)の新作落語を奪うために殺害、被害者が握った煮干(にぼし)が古典落語「干物箱」(若旦那が代役を頼んで遊郭へ行く噺)を暗示するダイイングメッセージという、伝統芸能を倒叙ミステリーに溶かし込んだ文芸性の高い異色回。

松本幸四郎ファミリーは妹・松たか子(第2シーズン)、父・松本幸四郎=現松本白鸚(第39回「すべて閣下の仕業」)と三代でシリーズに登場しており、その中核を成す一本です。

第41回「フェアな殺人者」(犯人役・イチロー/ファイナル第2夜・2006年1月4日)

メジャーリーグ現役絶頂期のイチローが本人役で犯人を演じた、ドラマ史上前代未聞のキャスティング。

当初は架空選手「ハチロー」役として企画されていたが、イチロー本人の希望で「イチロー」役に変更された経緯あり。古畑も「この番組はあくまでもフィクションであり実際のイチローは殺人をしない」と視聴者に断りを入れる念の入れよう。

肖像権の都合でフジテレビオンデマンドでは長く配信されず(2021年田村追悼後の期間限定見逃し配信のみ)、TSUTAYAのDVDレンタル以外では視聴機会が限られてきた回としても知られています。

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