人は女性の体形を「ふともも」で判断している

2 ヶ月前 10

人間は「全身」を見て体形を判断しているわけではなかった

この研究の背景には、「人間は身体をどのように認識しているのか」という長年の議論があります。

私たちは普段、相手の身体を“全身まとめて”見ているように感じています。

しかし認知科学では、本当にが全身を丸ごと処理しているのか、それとも一部の特徴だけを手がかりにしているのかが、はっきりしていませんでした。

例えば顔認識では、人間は目や鼻を別々に処理するよりも、「顔全体」を1つのまとまりとして認識する傾向があります。

一方で身体については、「腰幅」「脚の太さ」「胴体の輪郭」など、一部の特徴を使って全体の大きさを推定している可能性も指摘されていました。

そこで研究チームは、「人は身体のどの部分を見れば、体格を正確に判断できるのか」を調べることにしました。

研究では、まず99人の女性参加者に、コンピューター画面へ表示された女性の身体画像を見てもらいました。

画像には、非常に細い体形から非常に大きな体形まで、35種類の女性身体が含まれています。

ちなみに、顔による印象の影響を避けるため、顔部分は削除されていました。

参加者は画像をわずか0.25秒だけ見せられた後、「この人物の体形は1〜7のどの程度か」を評価します。

ここで重要なのは、参加者に“じっくり分析する時間”を与えていない点です。

研究チームは、人間が瞬間的に行う直感的な体形判断を測定したかったのです。

さらに研究チームは、見せる身体情報を変える3つの条件を用意しました。

1つ目は普通の「全身画像」です。

2つ目は「上半身のみ」で、へそから上の身体部分が見える画像です。

そして3つ目は「下半身のみ」で、へそから下だけが見える画像でした。

もし人間の脳が全身を統合して身体を認識しているなら、上半身だけや下半身だけでは判断精度が落ちるはずです。

結果は興味深いものでした。

上半身だけを見せられた参加者は、極端に細い身体や大きな身体をうまく見分けにくくなりました。

一方で、下半身だけを見た場合は、全身を見たときとほぼ同じ精度で体形を判断できたのです。

この結果から、体形判断に必要な情報は、下半身にかなり集まっていることが分かります。

そして研究チームは次に、「では下半身のどこが重要なのか?」をさらに詳しく調べました。

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