
この記事の要点
- ロシア最大手Sber、仮想通貨担保ローンをBTC・ETH・USDTに拡大へ
- 新法が9月1日発効、中銀の認可後にETH・USDTを担保対象に追加
Sber、仮想通貨担保を3資産に拡大
2026年8月29日、ロシア最大の銀行Sber(ズベルバンク)が、ビットコイン(BTC)に加えてテザー(USDT)とイーサリアム(ETH)を仮想通貨担保ローンの対象に追加する方針を明らかにしました。
国営通信社TASSの報道によると、同行副会長のアナトリー・ポポフ氏は、担保対象の拡大はロシア中央銀行による対象資産の正式な認可を前提に進めるとしています。
こうした事業拡大の背景には、プーチン大統領が8月4日に署名した新仮想通貨法(連邦法第282-FZ号)があり、同法の主要規定は9月1日に発効します。
一方、同じ9月1日に本格展開が始まるCBDC(中央銀行デジタル通貨)「デジタルルーブル」については、同行CFOのタラス・スクヴォルツォフ氏が「中央銀行以外にこの手段への明確な関心が見当たらない」と述べ、需要に否定的な見方を示しています。
仮想通貨の個人取引を正式承認
ロシア新法施行、Sber担保ローン拡充
新法と中銀提案で準備加速
9月1日に主要規定が発効する連邦法第282-FZ号では、規制取引所で取引できる仮想通貨(暗号資産)を指定する権限がロシア中央銀行に新たに付与され、対象資産を選定する制度的な枠組みが設けられています。
この枠組みに基づき、中央銀行は8月11日、ビットコイン・イーサリアム・USDTの3資産を規制取引所での取引対象候補として提案し、時価総額・取引量・海外市場での5年以上の価格履歴を選定基準に挙げました。
Sberもこの制度変更に対応する方針で、ポポフ副会長はTASSの取材に対し、中央銀行が取引を認めた仮想通貨から担保対象を段階的に広げるとしています。
同行はすでに2025年末、ロシアのマイニング企業Intelion Data(インテリオン・データ)向けにビットコイン担保の企業ローンを試験運用しており、カストディ(資産保管)や担保管理のノウハウを蓄積しています。
デジタルルーブル本格化も需要に疑問符
仮想通貨を担保とする融資の対象拡大を進める一方、SberのCFOを務めるタラス・スクヴォルツォフ氏は、9月1日から本格展開が始まるデジタルルーブルについて慎重な見方を示しています。
同氏はTASSの取材に対し「中央銀行以外にこの手段への明確な関心が見当たらない」と述べ、小売顧客・法人顧客・金融機関のいずれからも積極的な需要を確認できていないとの認識を明らかにしました。
一方、ロシア政府はデジタルルーブルを国家主導のデジタル決済インフラとして推進しており、9月1日から大手銀行を通じた取引サービスを全面的に展開する方針です。
「デジタルルーブル」9月始動
仮想通貨と銀行の接点、各国で拡大
Sberが仮想通貨担保ローンの拡大を進めるなか、銀行による仮想通貨関連事業を後押しする制度整備はロシア以外でも進んでいます。
米国ではデバンキング問題への対応として、OCC(通貨監督庁)とFDIC(連邦預金保険公社)が検査基準を統一する最終規則を公布し、仮想通貨企業と銀行の取引をめぐる監督体制を見直しました。
ロシアでは9月1日に新法の主要規定が発効する予定で、SberによるイーサリアムとUSDTの担保追加は、中央銀行による両資産の正式承認を待って実施される見通しです。
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Source:TASS報道
サムネイル:Shutterstockのライセンス許諾により使用

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