ヒトのエネルギー消費量は「20代から50代の間で変化しない」

8 時間前 2

代謝が最も大きいのは1~20歳まで、以降は特に変わらない

代謝は大きく「基礎代謝」「新陳代謝」に分けられます。

基礎代謝とは、何もしなくても身体が勝手に消費するエネルギー量(=生きるために必要な最低カロリー量)のことです。

基礎代謝が上がると、体内のエネルギー消費量が増え、それに伴って体が活性化し、体温が上昇します。

メリットは、免疫力が上がったり、太りにくくなることです。

一方の新陳代謝とは、体内の古いものと新しいものが入れ替わる活動を指します。

古い細胞が新しい細胞に入れ替わることで、髪の毛や皮膚が新たに生成されるのです。

これは肌荒れや冷え性、便秘、肥満の予防につながります。

それでは、これらの代謝率は、年齢とともにどう変動するのでしょうか?

研究チームは、29カ国を対象に、生後8日〜95歳までの人、計6421名の膨大なデータを収集し、分析しました。

各人の1日の総エネルギー消費量を測定するため、チームは「二重標識水(Doubly-Labelled water、DLW)法」を用いています。

DLW法は、「重水素」と「酸素-18」の2種の安定同位体を用いた水を被験者に摂取させ、どれだけ早く尿から排出されるかを調べることで、体が消費する1日のエネルギー量(=代謝率)を測定する方法です。

これにより、生きるために必要なエネルギー量だけでなく、1日に消費されたすべてのエネルギー量が算出できます。

代謝率と中年太りは関係ない?代謝率と中年太りは関係ない? / Credit: jp.depositphotos

結果、体格や筋肉量などの違いを考慮した1日のエネルギー消費量は、生後約1年でピークを迎え、成人よりも約50%高くなることが判明しました。

これは、体の大きさに対して考えると、1歳児の体が成人の約1.5倍という非常に速いペースでエネルギーを消費していることを意味します。

しかし、その後のエネルギー消費量は20歳ごろまで毎年約3%ずつ低下していました。

なんとなく代謝は思春期に急上昇するというイメージをもっている人は多いかも知れませんが、もっともエネルギー消費が高いのは1歳の子供だったのです。

10代は成長期に当たるため、体が大きくなることで結果的に1日の総エネルギー消費量が増加していますが、1歳の頃と比べる数十%も代謝率は低下しているのです。

そして、成人後の20代〜50代の間は、代謝率が最も安定し、低下することなく横ばいになっていました

また、他の要因を考慮しても、男性と女性の代謝率の変化には、実質的な違いがありませんでした。

つまり、中年太りは、代謝の低下が原因ではないと考えられます。

では、歳を取っても代謝率はずっと変わらないのでしょうか?

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