
この記事の要点
- ハンガリー新政権、仮想通貨取引の禁錮刑と検証義務を全面廃止へ
- EU規制MiCA準拠の新制度に移行、撤退事業者の再参入に道
ハンガリー、仮想通貨の厳罰制度を全面廃止へ
2026年6月11日、ハンガリーの新政権が、仮想通貨(暗号資産)の取引に最大8年の禁錮刑を科してきた規制を撤廃する方針であることが明らかになりました。
ブルームバーグの報道によると、仮想通貨の取引に義務付けられていた「検証証明書」の取得制度と関連する刑事罰は全面的に廃止され、今後はEUの包括規制「MiCA(暗号資産市場規則)」に沿った新たな制度設計へ移行する計画とされています。
旧制度では、認可事業者による検証を経ない取引が法律上無効と扱われるうえ、利用者や事業者に最大8年の禁錮刑が科される可能性があったため、Revolut(レボリュート)を含む複数の事業者が国内サービスの停止を余儀なくされていました。
こうした独自規制の見直しが進む背景には、ペーテル・マジャール首相率いる新政権が発足した政権交代があり、新政権はEUとの協調路線のもとで規制制度の見直しを進めています。
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旧オルバン政権が敷いた厳罰体制
全取引に証明書取得を義務化
今回撤廃される規制は、オルバン政権下の2025年に刑法改正などを通じて導入され、仮想通貨と法定通貨の交換や仮想通貨同士の交換に、認可を受けた事業者による検証手続きを義務付けていました。
報道によれば、検証を担う認可事業者には、通常の本人確認(KYC)を超えて、資産の出所やウォレットの所有関係、取引相手の素性まで確認する役割が課されていたといいます。
証明書のない取引は法律上無効と扱われ、違反した場合には利用者と事業者の双方に対し、取引規模に応じて最大8年の禁錮刑が定められていたと伝えられています。
複数事業者がサービス停止に
制度の運用開始後は、検証義務への対応負担や刑事責任のリスクが事業継続の障壁となり、レボリュートを含む複数の事業者が国内サービスの停止を余儀なくされたとされています。
政府報道官のアニタ・コボル氏は「この規制によって国内の取引量が減少したほか、独自制度とEUルールの整合性を巡る調査手続きをEU側が開始した」と記者団に説明しました。
コボル氏は旧制度について「実際の運営を困難にしたうえ市場参加者を萎縮させた法律だった」と批判し、新政権が廃止手続きを進めていると語っています。
政権内ではゾルタン・タナーチ科学技術相も前週の時点で刑事罰の廃止方針を明らかにしており、旧制度は市場保護ではなく政治的な動機によって導入されたとの認識を示しています。
MiCA基準の新制度へ移行
新政権が示した見直し策では旧制度の主要部分が撤廃される見通しで、報道では制度変更の柱として次の4項目が伝えられています。
| 検証証明書の取得義務 | 完全に廃止 |
| 仮想通貨取引・関連サービス | 刑事罰の対象から除外 |
| 利用者・事業者への禁錮刑条項 | 撤廃 |
| 新しい規制枠組み | MiCAのライセンス基準を軸に策定 |
これらの内容を盛り込んだ新法案は今後数週間以内に公表される見通しで、撤廃の正式手続きや施行時期も法案の公開後に明らかになるとみられています。
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欧州委がMiCA制度を再検証
その受け皿となるMiCAについては、欧州委員会が制度運用の見直しに向けた協議を始めており、規制対象の範囲や事業者要件が市場の実態に合っているかを検証しています。
この協議では2026年8月31日まで意見が募集されており、寄せられた内容はEUのデジタル資産政策やMiCA改定を検討する際の参考資料として活用される予定です。
ハンガリー政府による新法案の策定はEU側の制度見直しと時期が重なっており、MiCA準拠へ向けた具体的な移行日程や認可制度の詳細が今後公表される法案で示されるかどうかに注目が集まっています。
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Source:ブルームバーグ報道
サムネイル:AIによる生成画像

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