
この記事の要点
- タイSEC、BTC・ETH対象の仮想通貨ETF規制草案を公表
- SET上場で国内投資家が証券口座から直接売買可能に
まずは仮想通貨ETF(上場投資信託)を詳しく
タイ、仮想通貨ETF導入へ制度案を提示
タイ証券取引委員会(SEC)は2026年8月24日、ビットコインとイーサリアムを対象とする仮想通貨ETFの規制案を公表し、パブリックコメントの受付を始めました。
草案によると、対象となる銘柄は当初ビットコイン(BTC)とイーサリアム(ETH)の2種類に限られ、これらに連動するETFはタイ証券取引所(SET)でのみ上場・取引できるものとされています。
タイの個人投資家が仮想通貨ETFへの投資を検討する場合、これまでは海外市場に上場する商品へ間接的にアクセスする方法が中心であり、直接投資の選択肢は限られていました。
草案に沿った制度が導入されれば、投資家は使い慣れた証券口座を通じて、BTCやETHの値動きに連動する商品を直接売買できるようになる見通しです。
SECはETFの制度整備と並行して、投資信託などが海外のデジタル資産カストディアン(資産の保管業者)を利用する際の適格要件を見直す案も示しており、両案への意見公募は2026年9月20日まで受け付けられます。
外国人観光客向けに仮想通貨決済導入
仮想通貨ETFの運用からカストディまで規定
対象はBTC・ETH、パッシブ運用で設計
草案では、資産運用会社(AMC)が仮想通貨ETFを設立・運用し、特定の仮想通貨の価格に連動するパッシブ運用型(指数連動型)の商品として提供する枠組みを定めています。
運用面では、会計年度を通じた平均純エクスポージャー(保有資産の正味の投資割合)の80%以上を、連動対象となる単一の仮想通貨で維持することが求められます。
対象銘柄はSECが流動性や市場での受容性、ネットワークの安全性といった複数の観点を踏まえて選定し、今後は市場環境に応じて追加される可能性があるとしています。
ファンドの設立にあたってAMCには、必要な人員や運用システムの確保に加え、デジタル資産関連の外部事業者との連携を含めた十分な運用体制を整えることが条件とされています。
上場はSET限定、投資家保護も義務化
仮想通貨ETFの上場先はタイ証券取引所(SET)に限定することが義務づけられ、販売にあたっては通常のETFに準じた投資家保護の枠組みが適用されます。
具体的には、投資家が取引前に商品の特性やリスクを理解したことを確認する手続きを設けるほか、事業者には特定の商品へ投資が偏りすぎないよう注意を促すことが求められます。
一方、SECは国内で仮想通貨ETFを立ち上げやすい環境を整え、国内事業者の競争力を高める観点から、海外の仮想通貨ETFに連動する預託証券などの発行・販売は初期段階で認めない方針を示しています。
国内保管を原則、海外業者にも利用余地
仮想通貨ETFが保有するデジタル資産の管理については、SECの規制下にある国内のデジタル資産保管業者へ預けることを原則とする案が示されています。
ただし、一定の要件を満たす海外の保管業者についても利用の余地が設けられ、SECが必要かつ適切と判断した場合には、法的権限を持つ規制当局の監督下にあることなどが求められます。
AMCがデジタル資産の運用を外部へ委託する場合にも一定の要件が設けられており、委託先は認可を受けたデジタル資産ファンドマネージャーに限られます。
保管業者などは証券取引法にもとづく投資信託監督者として登録を申請することもでき、その場合の監督対象は仮想通貨ETFに限定されるとしています。
キャピタルゲイン税を5年間免除
タイの仮想通貨政策、ETF草案公表で前進
タイではデジタル資産市場の育成に向けた政策が続いており、2025年6月には内閣が仮想通貨の売却益への課税を5年間免除する措置を承認しています。
仮想通貨ETFをめぐっては、2026年4月から5月にかけて実施された公聴会で多くの回答者が制度の枠組みを支持し、寄せられた意見を踏まえて今回の草案が策定されました。
パブリックコメントは2026年9月20日に締め切られる予定で、SECは寄せられた意見を検討したうえで最終的な規則を策定する方針です。
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Source:タイSEC発表
サムネイル:AIによる生成画像

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