ジーキャッシュ、Ironwoodの有効化延期も視野|3つの対応策を提案

4 時間前 1

この記事の要点

  • ZEC開発組織がIronwood延期・第三者監査など3つの対応策を提案
  • 新スタック開発継続で移行スケジュール見直しを協議

Ironwood延期も視野に3つの対応策

ジーキャッシュ(ZEC)の開発組織Shielded Labs(シールデッドラボ)のジェイソン・マクギー氏は7月2日、コミュニティフォーラムへの投稿で、ネットワークアップグレード「Ironwood」と新スタックへの移行を予定どおり同時に進めるのは難しいとの見解を示しました。

Shielded Labsは、マイニングプールや取引所などのインフラ事業者には、新スタックの導入・検証を完了するための時間が十分に確保されていないと説明しています。

その対応策として、Ironwoodの有効化延期、第三者によるセキュリティ監査、Ironwood対応版zcashdの暫定提供という3つの対応策を提示し、コミュニティに議論を呼びかけています。

また、Shielded Labsは安全性を最優先とする立場から、ネットワークアップグレード「Ironwood(アイアンウッド)」の有効化前に第三者による監査の実施も視野に入れており、移行スケジュールの見直しを含めた議論がコミュニティで進められる見通しです。

延期・監査・zcashd暫定提供の3案

移行準備の遅れ受け3つの選択肢

今回の議論の背景には、Ironwoodの導入と旧基盤ソフト「zcashd」から新スタックへの移行を7月下旬までに並行して完了させる計画があります。

Ironwood(NU6.3)は、セキュリティ研究者のテイラー・ホーンビー氏が5月29日に発見したOrchardプールの偽造脆弱性への対応として提案され、修正済みの回路を採用した新しいシールドプールによってZECの供給量を改めて検証できるよう設計されています。

一方で、マイニングプールや取引所などのインフラ事業者から準備期間の延長を求める声が寄せられたことを受け、マクギー氏はIronwoodの有効化を延期して移行期間を確保する案を最初の選択肢として示しました。

第2の案では、延期によって確保した期間を活用し、Ironwoodの実装と新スタックを構成する各ソフトウェアについて、独立した第三者によるセキュリティ監査を本番展開前に完了させる方針を盛り込んでいます。

第3の案では、Ironwoodのアップグレードと新スタックへの移行を切り離し、準備期間を必要とするパートナー向けにIronwoodに対応したzcashdを一時的に提供する方法も提示され、この暫定対応についてはShielded Labsが開発を進めていると説明しました。

マクギー氏は、安全性を最優先する立場から、本番展開を推奨する前に第三者による監査を完了させたい考えも示しています。

新スタックの開発継続と準備状況

こうした議論の背景には、新スタック側の開発がなお継続している事情もあり、移行先となる「Z3スタック」はZebra(ゼブラ)・Zaino(ザイノ)・Zallet(ザレット)の3つのソフトウェアで構成されるものの、このうちZainoとZalletは本番環境への導入に向けた開発が続いています。

マクギー氏によると、こうした状況がインフラ事業者の準備期間を圧迫しており、実施したアンケートでも7月下旬までに移行可能と回答した事業者と、追加の時間を求める事業者に意見が分かれました。

Shielded Labsはこの状況を踏まえ、同社のセキュリティコンサルタントを務める前出のホーンビー氏へリスク評価を依頼しており、結果は今週中にコア開発者へ共有した後、コミュニティへの公開も検討していると明らかにしました。

5組織参加で開発は順調に前進

移行準備には課題が残る一方で、Ironwood自体の開発はここ数週間で大きく進展しており、マクギー氏は計画どおり前進しているとの認識を示しました。

開発にはProject Tachyon(プロジェクト・タキオン)、Valar Group(バラーグループ)、ZODL、Zcash財団、Shielded Labsの5者が参加しており、コンセンサスルールの変更作業を進めるとともに、テストネットでの有効化も近づいているとしています。

新しい回路の形式検証も並行して進められており、Ironwoodの有効化までに供給量の健全性を数学的に証明することを目標としています。

また、同じスレッドでは、ジーキャッシュ共同創業者のズーコ・ウィルコックス氏も7月2日に投稿し、複数の手法による検証を続けているものの、新たな重大なバグは確認されていないと報告しました。

ウィルコックス氏はあわせて、Shielded Labsが「Zero」と名付けた新たな取り組みを通じ、マイニングプールや取引所などの法人利用者がIronwoodへ円滑に移行できるよう支援を進めていると説明しています。

ルール変更で合意済み、有効化へ前進

今回の議論の前提となったOrchardプールの脆弱性については、6月2日に実施された協調ネットワークアップグレードによって修正が完了しています。

その後の6月8日には、Ironwoodで導入するルール変更について関係する組織と開発者が合意に達し、有効化へ向けた準備が進展したことも報じられています。

現在は、ホーンビー氏によるリスク評価の共有に向けた準備が進められる一方で、延期・第三者監査・zcashd暫定提供を含む対応案についてコミュニティで議論が続けられています。

>>Zcash関連の最新ニュースはこちら

Source:Zcashコミュニティフォーラム
サムネイル:Shutterstockのライセンス許諾により使用

記事全体を読む