オサガメが「1時間に8リットルの涙」を流さなければならない理由

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海の中にいるのに「水不足」になる?

こういうと、海で暮らす生き物が水に困るというのは不思議に聞こえるでしょう。

しかし海水は、たとえ海に生きる動物でも、そのまま飲める水ではありません。

ウミガメを含む脊椎動物の体液の塩分濃度は、海水のおよそ3分の1です。

つまり、体の中は海よりもずっと薄い塩分濃度で保たれています。

もし体内の塩分濃度が海水に近づいてしまえば、細胞の働きは乱れ、生命活動に深刻な影響が出てしまいます。

画像オサガメ/ Credit: ja.wikipedia

そのため、海で暮らす動物にとって重要なのは「水を取り入れること」だけではありません。

むしろ「水分を保ち、塩を出すこと」が生存の大きな課題になります。

そしてオサガメの食事は、この問題をさらに難しくしています。

オサガメはクラゲ、海洋無脊椎動物、藻類、海草などを食べますが、これらの食べ物は海水と似た塩分濃度を持っています。

特にオサガメの主食となるクラゲは、体のほとんどが水でできており、その水は基本的に海水と同じように塩辛いものです。

つまりクラゲを食べることは、栄養を得ると同時に、塩水のかたまりを口に入れることでもあります。

さらに海中で食べる以上、食べ物と一緒に海水を飲み込むことも完全には避けられません。

オサガメのようにクラゲを食べ続ける動物は、食事をするたびに「栄養」と「大量の塩」を同時に受け入れているのです。

では、ウミガメはこの塩分をどのように処理しているのでしょうか。

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