ウィンターミュート、仮想通貨と証券の二刀流へ|米証券会社の登録を完了

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この記事の要点

  • ウィンターミュート米国法人、証券会社登録を完了
  • 仮想通貨の取引基盤で株式・ETP市場に本格参入

Wintermute米国法人、証券会社登録を完了

主要なマーケットメイカーの1つであるWintermute(ウィンターミュート)は2026年8月6日、米国の関連会社が証券会社(ブローカーディーラー)の登録を完了したと発表しました。

登録を完了した米国の関連会社Wintermute USA LLCは、米証券取引委員会(SEC)と金融業規制機構(FINRA)の規制下で自己勘定取引を手がける会社となり、ウィンターミュートは米国の証券市場に本格参入しました。

これにより、仮想通貨(暗号資産)を中心に流動性を供給してきた同社は、伝統的な金融商品を含む機関投資家向けの取引へ事業領域を広げることになります。

ウィンターミュートは今回の登録を米国事業拡大の足がかりと位置づけ、仮想通貨で培った取引事業を伝統的な金融市場へ拡大する方針です。

仮想通貨の取引基盤を証券市場に拡張

株式・オプション・ETPで流動性供給

ブローカーディーラー登録を受けたWintermute USAは、米国の証券取引所や店頭(OTC)市場で自己勘定取引を行い、流動性を供給できるようになりました。

対象には株式と株式オプションの取引に加え、デジタル資産連動の上場投資商品(ETP)で指定参加者(AP)を務める業務も含まれています。

発表によれば、デジタル資産証券では売買後の清算を自社で担うセルフクリアリングまで認められており、いずれの業務も自己勘定による取引に限定されています。

こうした証券事業の土台となるウィンターミュートの取引規模は世界全体で1日平均100億ドル(約1兆5,800億円)を超え、現在は60を超える取引所に流動性を供給しています。

米国事業を担うWintermute USA LLCはニューヨークを拠点としており、規制当局や政策立案者との対話を重ねながら今回の登録に至ったとしています。

CEO「デジタル資産と伝統金融は統合する」

ウィンターミュート創業者兼CEOであるエフゲニー・ガエヴォイ氏は「デジタル資産市場が一方向ではなく複数の方向へ進化するというのが、我々の長期的な確信だ」と述べています。

同氏はデジタル資産と伝統的金融がそれぞれ発展しながら最終的には深く統合するとみており、双方の市場で事業を展開できる企業が優位に立つとの見方を示しました。

ウィンターミュートはこの市場変化を見据えて今回の登録をトークン化証券への進出に向けた戦略的な一歩と位置づけ、仮想通貨で培った取引基盤を伝統的な証券市場にも広げる方針です。

RippleはM&A、ウィンターミュートは自社登録で参入

ウィンターミュートが証券市場へ踏み出す一方、米国では他の仮想通貨企業も機関投資家向けの金融インフラを取り込み、デジタル資産以外へ事業領域を拡大しています。

その代表例として、米国ではRipple(リップル)が2025年、プライムブローカーのHidden Roadを12.5億ドル(約1,900億円)で買収しました。

Hidden Roadの買収によってリップルは仮想通貨企業として初めてマルチアセット型のプライムブローカーを自社運営する存在となり、機関投資家向けの伝統的な金融インフラを事業基盤に組み込んでいます。

買収によって金融インフラを取り込んだリップルに対し、ウィンターミュートは自社の米国法人でブローカーディーラー登録を取得することで、既存の取引事業を証券市場へ直接拡張する道を選びました。

ナスダック対応で広がるトークン化証券市場

仮想通貨企業が伝統的な金融市場へ進出するなか、米国では両者を直接つなぐトークン化証券についても、既存の市場インフラで取り扱うための制度整備が具体化しています。

2026年3月には、SECがナスダックのトークン化証券取引ルールを承認し、トークン化した株式やETFを従来の証券と同じ注文板で売買する道が開かれました。

この仕組みでは対象となる米国株やETFをブロックチェーン上のトークンとして受け取れるため、機関投資家が従来の証券市場とオンチェーン環境をまたいで資産を扱う選択肢が生まれます。

こうした制度整備が進むなか、ウィンターミュートは米国の証券事業への参入をRWA(現実資産)にも関わるトークン化証券市場への戦略的な一歩と位置づけています。

※価格は執筆時点でのレート換算(1ドル=157.80 円)

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Source:Wintermute公式発表
サムネイル:AIによる生成画像

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