NISA口座2800万突破も、証券会社分の約4割は「未稼働」。“投資キャンセル界隈”を置いていかない資産形成とは

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証券会社のNISA口座、約4割は2025年の買付なし

金融庁の集計によると、全金融機関を合わせたNISA口座数は2025年12月末時点で約2826万に達し、前年から約267万口座増加した。NISAを利用できる18歳以上の人口のおよそ4人に1人に相当する口座数だ。

モーニングスター・ジャパンの調査によると、証券会社に限った口座数は2052万、2025年末の残高は29.8兆円で、2024年末の13.5兆円から2倍以上に膨らんだ。

日本籍公募株式追加型投資信託の純資産総額も2026年5月に200兆円を突破しており、数字だけを見ればNISAや投資信託市場の規模は拡大している。だが、この2052万口座のうち2025年中に一度でも買付があったのは約6割にとどまり、約4割は買付がなかった。

20代の口座開設率は2割台。“投資キャンセル”する層も

利用率には世代差もはっきり表れている。すでに口座を持つ人の中での「稼働口座率」を見ると、最も高いのは30歳代の70.6%。10歳代(18〜19歳)は42.1%、70歳代や80歳以上は40%を下回った

さらに、金融庁の2025年12月末時点の都道府県別データを野村総合研究所が分析したところ、20代の口座開設率は全国平均で26.3%。2025年6月末の24.2%から2.1ポイント上昇したものの、なお2割台にとどまる。

また、投信会社セゾン投信が2025年10月24日〜27日に実施した独自調査(投資をしていない20〜30代・661人対象)では、投資に「関心がある」と答えた人は42.7%にのぼった。同社は今回、この層を「投資キャンセル界隈」と仮定。この層に投資をしていない理由を聞いたところ、最多は「どの商品を選べばいいか分からない」(38.7%)で、「忙しくて時間が取れない」(37.8%)などの回答も上がった。2025年11月には銭湯でのPRイベントも実施している。

SNS上では、「制度自体はいいが、初心者への情報提供が足りない」といった指摘や「奨学金の返済もあるし、投資まで頑張れない…」などの声が上がっている

政府は、投資に資金を回す余裕のない層が置き去りになるとの批判に対し、金融経済教育を進めるとしている。片山さつき財務相は、7月24日の閣議後会見で、政府の「成長投資を促進するための金融戦略」をめぐるこうした批判について問われ、若年層から高齢層まで全世代の国民が誰も取り残されることのないよう、金融経済教育を推進していく考えを示した

口座数や資産額が拡大する一方で、2025年に買付がなかった証券会社のNISA口座も約4割ある。ただし、この未稼働口座と、セゾン投信が「投資キャンセル界隈」と仮定した投資をしていない20〜30代は別の集団であり、両者の関係は今回のデータからは分からない。

口座開設後の利用促進に加え、商品選びや時間、資金面の負担を感じる人にどのような情報や支援を届けるかも課題となりそうだ。

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