3Dプリンタから“製本済み”で現れる、まったく新しい本「Manual」

3 日前 2

紙もインクも製本も使わない「3Dプリントされた本」

私たちが普段手にするは、文字や画像を紙に印刷し、それを束ね、表紙をつけ、製本して作られます。

ところが「Manual」は、こうした本の常識とは大きく異なります。

Manualは、熱可塑性ポリウレタンという素材で作られた、完全3Dプリント製の本です。(画像はこちら

サイズは16×10×2.5センチメートルで、手に持てる小さな本として設計されています。

特徴的なのは、ページ、綴じ、表面の浮き出し文字が、別々の部品として作られているのではなく、ひとつのプリント工程の中でまとめて形成される点です。

つまり、紙を印刷してから綴じるのではなく、3Dプリンタが本という立体物そのものを作り出しているのです。

Manualには、XY-for-Z printing methodと呼ばれる3Dプリント手法が使われています。

通常の3Dプリントでは、物体を下から上へ少しずつ積み重ねていくように作ります。

しかしManualでは、ページを平らに寝かせて積み上げるのではなく、ページが立ったような向きで、背の側から一体的に作っていくような方法が使われています。

これにより、ページを別々に作って組み立てるのではなく、最初から綴じられた本として出力できるのです。

あとから組み立てたり、製本したりする必要がありません。

3Dプリンタから取り出された時点で、すでに「本」として成立しているのです。

さらに興味深いのは、ページの上に刻まれている浮き出し文字の内容です。

そこに書かれているのは、小説や解説文ではありません。

Manualのページには、この本を作るために使われたG-codeの一部が刻まれています。

G-codeとは、3Dプリンタなどの機械に対して、どこへ動くか、どのように材料を押し出すかを伝えるための命令コードです。

つまりManualは、人間に物語を読ませるための本というより、機械に向けた製造指示の一部を、自分自身のページに背負った本なのです。

では、製作者たちはどんな目的でこの本を作ったのでしょうか。

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